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おーい!

と言えば
「なかむらくん」に決まってる。
そう思うのは、私より上の年齢の人だろうが、今日はその「なかむらくん」のお話。


今年社会人2年目で24歳になるなかむらくんは、店の近所に職場がある。
いつも先輩に連れて来られる。
お金と勇気が足りなくて、まだ一人では来られない。

そろそろ半年以上になると思うが、最初は奥歯で正露丸を噛んだような顔をしていた。
小柄で細い少年体系、黒縁の眼鏡をかけて無口、笑わない。
第一印象がそれだし、煙草の吸い方がよろしくなかったので、ここは最初が肝心と私はきつく叱った。
なかむらくんと私の最初の会話はそれだった。

それからも何回か先輩に連れて来られたが、なかむらくんがトイレを使ったあとに必ず汚れていることがわかった。
息子(がいれば)より若いなかむらくんに、トイレの使い方を注意するくらいはなんでもない。
彼のためでもあるので注意した。
それからなかむらくんのトイレの後は汚れなくなった。


年末だったか年初めだったか、なかむらくんが一人で飛び込んできた。
「先に行って席を取るように言われました。」
その時、なかむらくんが始めて笑った。
おつかいができた子供のような笑顔が可愛かった。


実家は山口県。
一人暮らしはどんなものか、時々尋ねてみる。
私には驚くことが多かったが、一人暮らしの男の子なんてそんなもんだろう。
ある日、厨房にあったインスタントのカップめしを一つ持って帰らせた。
「これ高いやつですよね!」
嬉しそうに持って帰り、次に来た時にはきちんとお礼も言ってくれた。


最近、いつもより短めに散髪をして来たので、そのほうがいいよと私が言うと、なかむらくんは頭を撫でらながら嬉しそうに笑った。

だいぶ喋るようになった。
自分からではないが、聞けば意見も言う。
やっぱりちょっと変わってる。
でも私も変わってるから、変わってることを言っても大丈夫。
時々、私たちを大笑いさせてくれる。

先日、先輩が
「最初はこの店も入りにくかったんですよ。」と言ったので
「なら、綺麗なママのいる店って書いておけば良かったね。」と私が言うと
なかむらくんがこう言った。

「そのほうが、よっぽど胡散臭いですよ。」

なかなかウイットの利いた受け答えができるようになった。
一人で来られるようになるのは、いつの日か。
彼のお母さんは私よりうんと年下だ。
がび〜〜〜ん😱


☆今日のまかない

肉味噌とレタスの冷たいおうどん
おにぎりとぬか漬け
おーい!_b0327247_15411883.jpg






★昨日、自宅に帰り着いたのは午後11時57分、日付けが変わってなかった。

記憶にある限り(あまり記憶はないが)最高に早い時間の帰宅と思う。

閑古鳥が頻繁に鳴くようになって随分になるが、世の中いったいどうなってるんだ?


看板を「close」にしてから夫婦で簡単な夜食を食べるのに、無理して楽しい話題を見つけるのももう疲れた。
だから昨日は無言で食べて、さっさと帰って来た。

そろそろ潮時か…と思う今日この頃。

by anatatoyu | 2015-07-09 15:40 | 店のこと

ふつうの暮らしのふつうのご飯、日々の出来事綴ります。


by ゆう