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引き算のお付き合い

今日はちょっとめんどくさい話です。
この年末の忙しい時に、そんな話はごめんだとおっしゃる方はスルーしてください。


昨夜来られたAさんとBさんと私には共通の知り合いCさんがいます。
そのCさんと一番付き合いが長くて深いのはAさんですが、 仕事上で揉めたらしくてCさんはAさんを遠ざけているようです。

でもAさんはずっと自分がCさんの面倒を見てきたと思っているので、Cさんが私やBさんには近況報告をするのに自分にはないのが気に食わないと言いました。

私はまた別のことでCさんとお付き合いがあるのですが、このCさんはまだ若いのでいろんなことがわからないのだと私は思っています。

いえ、私が何でもわかっていると言うのではありません。
私も若い頃にはわからずに、いろんな人に不義理をして生きてきたからわかるのです。
人は一人では生きてないということを、頭ではわかっていても、体が痛みを知らなければわからないと思うのです。

人の痛みがわかる人は、自分の体にもその痛みの記憶が残っているからです。
悲しい、苦しいは心の表現だけでなく、本当に体が痛むのです。



若い頃、自分の中では天と地がひっくり返るような出来事が起きました。
自暴自棄になりお酒を飲み歩く毎日でした。

その頃、私が通っていた美容院の先生とはプライベートでも食事に行くようなお付き合いで、8歳くらい年上の素敵な女性でした。
私の話も聞いてくれて慰めてもくれました。

いつしか私も立ち直り、新しい生活で新しい人達とのお付き合いが始まり、やがて美容院の先生とも疎遠になって行きました。

誰かから先生が入院されてると聞き、その時は一度だけお見舞いに行きました。

それからどれくらいの月日が経ったかは忘れましたが、共通の知り合いから電話があり、先生が亡くなったことを知りました。
確か38歳、胃癌で手遅れだったと。

なぜもっと早くに知らせてくれなかったかと言う私に、その人は「知らせてもらえるような付き合いをしてなかったでしょ。」と言われました。
その通りでした。

お葬式も終わり数日経った頃で、取り急ぎご仏前にお参りをさせていただきましたが、先生の遺影は昔と変わらず素敵な笑顔でした。
その笑顔の前で私は体が折れるほど泣き尽くし、自分の不義理を詫びました。
生きておられるうちに、お礼の一つも言えてない。


一つの物事を考えるのに、考える軸は自分です。
見えてる面も一つです。
でも他の人にも同じこと。
なかなか相手の側に回っては考えたり見たりできないのが人間です。


どこまで踏み込んでお付き合いをしたらよいか、こんな年になっても、私にはまだわかりません。
嫌われないおばさんになろうとするなら、私はCさんに苦言を言わないほうが良いのでしょう。

痛い目にあわなければわからないと言いますが、私の知り合いには出来るだけ痛い目にあって欲しくないものです。

でもね、良かれと思って言ったのに嫌われることが多かったので、最近では引き算のお付き合いをするようになりました。

痛いのですよ、あちこちが…。


☆今日のまかない
鳥手羽元の甘辛煮
キャベツと竹輪のサラダ
明太子ご飯
引き算のお付き合い_b0327247_15555822.jpg

★店は残すところ今日と明日の二日間の営業です。
今日で仕事納めの会社も多いでしょう。
帰省される方はお気をつけて。
by anatatoyu | 2014-12-26 15:55 | 私のこと

ふつうの暮らしのふつうのご飯、日々の出来事綴ります。


by ゆう